異所性胃粘膜は粘膜表層を覆う胃腺窩上皮と、その深部に主細胞と壁細胞を含む胃底腺細胞がそろっているもので先天的病変と考えられています。一方胃上皮化生(胃腺窩上皮化生)は十二指腸の絨毛上皮を胃腺窩上皮で置換された状態です。炎症後の修復過程で生じた後天的病変と考えられています。内視鏡的には胃腺窩上皮が被覆した十二指腸隆起病変は①球状隆起散在型、②集簇隆起型、③びらん隆起型、④顆粒状隆起型の4型に分類されています。①球状隆起散在型には異所性胃粘膜と胃上皮化生が含まれ、②集簇隆起型は異所性胃粘膜に、③びらん隆起型と④顆粒状隆起型は胃上皮化生に一致したとの報告がなされています。