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直腸カルチノイド

[2018.07.01]

消化管カルチノイドの部位別発生頻度は日本では直腸約40%、約25%、十二指腸約20%の順です。直腸カルチノイドは表面平滑、可動性の粘膜下腫瘤です。粘膜深層の腺底部から発生して、粘膜下層深部へ発育するとともに粘膜表面へも進展するため、腫瘍径が小さいうちから粘膜面に所見を認めることが多いです。立ち上がりは急峻であることが多く、基部にくびれを有することもあります。黄色調の色調が特徴とされます。表面の血管増生もよくみられる所見です。小さいうちは正常粘膜に覆われて表面平滑であるが、腫瘍の増大とともに頂部に陥凹や潰瘍を呈するようになります。超音波内視鏡で早期の段階では粘膜深部と粘膜下層(第2から3層)に主座を置く境界明瞭な低エコー腫瘤として描出されます。鑑別診断はGIST(Gastrointestinal stromal tumor)で発生頻度が胃約65%、小腸約25%、大腸約5%です。カルチノイドと同様に腫瘍の増大とともに頂部に陥凹や潰瘍を呈するようになります。超音波内視鏡では固有筋層(第4層)由来を確認できます、内部エコーは不均一であることが多いです。

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