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食道顆粒細胞腫

[2018.06.29]

顆粒細胞腫は筋原性やGISTのマーカーとして知られるCD34、c-kitは陰性で神経系マーカーであるS100に陽性を示すことから末梢神経組織、特にシュワン細胞由来の腫瘍と考えられています。消化管に発生する顆粒細胞腫のうち、約1/3が食道発生で、好発は下部、中部食道です。食道顆粒細胞腫は中年男性に多くみられ、大部分は20mm以下の良性腫瘍です。腫瘍細胞はN/C比は低く、細胞質は細顆粒状でやや好酸性で濃く、核は楕円状を示します。内視鏡像は立ち上がりの境界が明瞭な白色調から黄色調の隆起性病変で楕円形から縦長で、腫瘍頂部が浅く陥凹して臼歯状と表現されることが多いです。上皮直下に存在する粘膜下腫瘍の形態を呈します。腫瘍頂部で上皮が薄くなっているので同部を生検すれば容易に上皮下の腫瘍部を採取できます。これを要するに食道顆粒細胞腫は粘膜下に発生する好酸性の豊かな細胞質を有する細胞からなる境界明瞭な均一、充実性の腫瘍です。

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