病理の用語
[2017.11.16]
再生上皮は粘膜が脱落したところに新しく出来た上皮のことです。
化成上皮は成熟組織の一部が別の分化を示す細胞集団に変わったものです。完全腸上皮化生ではパネート細胞がみられます。ピロリ菌はすみつけません。
髙分化型腺癌は腺管への分化が明瞭で正常の腺管に類似性が高いもの、低分化はその逆で腺管構造が不明瞭だが胞巣内に腔がある、細胞の胞体内に粘液を含む等の所見があります。中分化は癒合腺管状で篩状(ふるい)構造と橋渡し構造がみられます。異型上皮は生物学的に境界病変です。悪性に見える良性病変の多くは再生異型上皮です。再生性、反応性変化に伴って生じる形態異常です。再生異型上皮と髙分化型腺癌の鑑別は構造異型(間質を伴わない乳頭状構造、腺管の癒合の有無)、細胞異型(核の濃染や明瞭は核小体、核の不揃いの有無)、細胞極性(細胞配列の一定の方向性の有無)に注目します。