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GIST

[2018.07.02]

Gastrointestinal stromal tumor(GIST)は消化管原発の間葉系腫瘍の中で発生頻度が最も高く、部位別発生頻度は胃が最も多く約65%、小腸が約25%、大腸(殆どは直腸)が約5%と報告されています。GISTは膨張性発育型の粘膜下腫瘍の形態を示すことが多いです。発育形態は消化管の内腔に突出して発育する壁内発育型、管外に発育する壁外型、両方からなる混合型に分類されます。壁内型は消化管内腔に増大して潰瘍形成による出血から吐血や血便をきたして発見の契機となることもありますが、壁外性に発育すると自覚症状にも乏しく他疾患のCTや症音波検査などで偶然に発見されることが多いです。診断には免疫組織学的染色でc-kit遺伝子産物(c-KIT)やCD34陽性を確認します。悪性度は腫瘍径と核分裂の数でリスクを評価しますが腫瘍の発生部位でも予後が異なることが報告されています。GISTは胃腸の筋層に存在するカハールの介在細胞という胃腸の運動に重要な機能を持つ細胞への分化を示す腫瘍でc-kitの遺伝子の突然変異がGISTの発生に深く関わっていると考えられています。内視鏡所見は表面平滑で比較的広基性の粘膜下腫瘍で粘膜表面の血管拡張を認めたり、腫瘍径の増大に伴い頂部に糜爛や潰瘍を形成したりします。超音波内視鏡所見ではGISTは筋層(第4層)と連続する低エコーで境界明瞭な腫瘍像として描出されます。内部エコーは小さな病変では比較的均一であるが、大きなものになると不均一で、壊死を反映した無エコーや出血を反映した髙エコーをモザイク状に認めることもあります。リンパ節転移の頻度はきわめて低いので、外科的切除に際して通常はリンパ節郭清はなされません。

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