上気道感染症状などのウイルス感染症状のあとに発熱、倦怠感や前頚部痛、前頚部腫脹、嚥下時等の甲状腺から下顎部、耳介後部に放散する痛みを認めます。痛みは反対側に移動することもあります。いまだ原因不明の疾患です。甲状腺組織の破壊によって貯蔵されていた甲状腺ホルモンが血中に放出され、甲状腺中毒症状(動悸、発汗過多、手指振戦等)を認めることもあります。エコーで甲状腺の痛みの部に一致して低エコー所見を認めます。白血球増多のない赤沈の亢進が特徴的です。自然治癒しますが、発熱、疼痛などの諸症状に対して副腎ステロイドの内服が著効します。