不整脈
[2018.01.08]
安静時洞調律の心拍数の正常範囲は50~100拍/分であり、不整脈は心拍の遅くなる徐脈性不整脈、速くなる頻脈性不整脈、脈が飛ぶあるいは抜ける期外収縮に大別されます。原因として最も多いのは加齢に伴うものやストレス、過労、アルコール等ですが、冠動脈疾患、弁膜症、高血圧、心不全等の心疾患や肺梗塞等の肺疾患、甲状腺疾患を基礎疾患として鑑別します。徐脈性不整脈は加齢や電解質異常(髙カリウム等)が原因として最も多いです。心筋症や心筋炎、サルコイドーシスやアミロイドーシス、下壁梗塞等も鑑別します。迷走神経反射のこともあります。頻脈性不整脈では心房細動が重大疾患です。肺静脈を起源とする期外収縮から起きる事が多いです。ストレス、飲酒、喫煙、過労、睡眠不測、脱水などが誘因となります。高血圧、弁膜症、心筋症、冠動脈疾患等の基礎疾患があると心房細動を併発する危険が高まります。甲状腺機能亢進症に併発することもあります。心房内に血栓が出来やすくなり、その血栓が心源性脳塞栓等重篤な脳卒中の原因となります。心房細動は脳梗塞を発症する危険が約5倍高く、脳梗塞の30%は心房細動が原因と考えられています。