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院長ブログ

帯状疱疹(2020.09.12更新)

小児期に水痘として初感染した水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が、三叉神経または脊髄知覚神経節に潜伏感染して、数十年の長期間を経て再活性化し、その知覚神経の支配域の皮膚に一致して水泡を多発します。同時に知覚神経を障害するため疼痛を伴い、時に皮疹の治癒後も長期間疼痛が残存する帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼ばれる後遺症を残します。帯状疱疹は水痘の流行によりその発症頻度が低下して小児の水痘が多い冬に少なく、水痘が殆ど見られない夏の増加が知られています。これは集団に水痘が発生していると、それへの暴露により既感染者の抗VZV免疫が増強するため帯状疱疹の発生が抑制される、という免疫機序によります。平成26年10月以降の小児水痘予防接すの定期化に伴い、小児の水痘流行が激減していますので、それによる成人の帯状疱疹増加が判明しています。今後も成人の帯状疱疹増加が予想されてます。帯状疱疹は脳神経である三座神経、及び脊髄神経の左右いずれからも発症します。発症部位の重要臓器への神経障害を伴う場合があります。①三叉神経第一枝では全額部の皮疹に伴い瞼の腫脹、結膜の充血、角膜、ぶどう膜、網膜の障害にて眼科診が必要です、②耳介、外耳道病変ではハント症候群とよばれる顔面神経麻痺がほぼ必発ですので耳鼻科受診を要します、③上肢では疼痛が残存しやすいため握力が低下する場合があります、④仙髄領域に生じた場合にはときに膀胱直腸障害を生来する場合があり、時に男性では導尿が必要な場合がありますが殆どは一過性で回復します。症状は片側性の疼痛と皮疹です。通常は疼痛が皮疹に先行します。ずきずきする痛みが出現後数日して後。疼痛の神経支配域に一致して浮腫状の紅班、水泡が片側性に生じます。一般に紅班は浮腫状で表皮から隆起します。その中の水泡は中心がやや陥凹します。水泡は集簇していても個々の水泡は同様の形態を示し単調な病変であり、多様な変化を伴いません。帯状疱疹は、水痘弱毒生ワクチンの接種で発症を抑制することが示され、わが国では平成28年4月に水痘ワクチンが50歳以上で帯状疱疹のワクチンとして認可されました。

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