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りんご病

[2018.05.16]

ヒトパルボウイルスB19による小児期感染症で、春から夏にかけて流行しますが一年を通じて散発します、約10日前後の潜伏期の後、りんご様顔面紅班と体幹の網状皮疹が出現する以外、自覚症状に乏しい良性疾患です。成人が罹患した場合は倦怠感、発熱、筋肉痛といったウイルス血症に伴う非特異的な全身症状に引き続いて発症1週間以降に免疫反応による再増悪を来たして皮疹、こわばり、浮腫、関節痛等を呈する二峰性の経過をとります。ウイルス血症時期にはヒトパルボウイルスB19は赤芽球前駆細胞を選択的に障害して鉄の利用障害を生じ、血清鉄とフェリチン値はともに上昇します。皮疹出現時期にはウイルスの排除は終了して感染源ではなくなります、また造血能も回復してきます。皮疹は成人例では体幹や四肢の典型的なレース様網状皮疹も目立たないことが多いですが、一方手足の浮腫やこわばり、紅班を伴った関節痛は女性に好発して著明な痛みを高頻度に生じます。手指、手、膝、足関節を対称的に侵して関節可動域の制限を生じます。またこれらの関節症状が2週間以上残存することもあります。

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