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貧血

[2018.01.29]

小球性貧血では頻度が高いのは鉄欠乏製品血と慢性炎症性疾患に伴う貧血です。鉄欠乏は偏食や月経過多以外にも子宮筋腫や胃がん、大腸がんからの出血のこともあります、子供ではピロリ菌感染に伴う鉄吸収障害が原因となることもあります。慢性炎症では鉄利用が障害されていることもあり血清フェリチン値が低値でなくても鉄剤内服に反応することもあります。

正球性貧血では溶血性貧血や腎性貧血、慢性炎症や甲状腺機能低下副腎不全等の内分泌疾患等を鑑別します。腎性貧血であればEPO製剤に反応することが多いですが相対的な鉄欠乏となることがあるため鉄剤内服も考慮します。

大球性貧血ではビタミンB12や葉酸欠乏による巨赤芽球性貧血を疑います。ビタミンB12は胃壁細胞から分泌される内因子と結合して終末回腸から吸収されますので、胃切除後や自己免疫機序による、稀にはピロリ菌による萎縮性胃炎がビタミンB12欠乏性貧血の2大原因です。その他吸収不良症候群や摂食不足、クローン病等の終末回腸病変も原因となりえます。鉄吸収も同時に障害されて鉄欠乏性貧血が合併することもあります。ビタミンB12と鉄剤を一緒に内服治療します。葉酸欠乏はアルコール依存等による摂取不良、吸収不良症候群、MTXやST合剤内服が原因となることもあります。巨赤芽球性貧血では無効造血から汎血球減少や髙LDH血症を認めることもあります。

 

 

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